2020 11,24 11:38 |
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こんにちは、SOMPO環境財団の長沼です!
with コロナを踏まえて “無料のオンライン講座”として開講している
『市民のための環境公開講座』。 Part2の最終回は。『楽しく取り組む「捨てない」暮らし』と題して、
翻訳者の服部雄一郎氏と、パン屋さんの田村陽至氏に、対談形式でご講演をいただきました。 今回は東京、高知、広島の三ヵ所をオンラインでつなぐという、本講座初の試みでした!
服部さんは、元々町役場の廃棄物担当職員だったところ、庭でコンポストによるたい肥作り に取り組んだことをきっかけにごみの削減に関心を持ち、政策を学びに米国へ留学されました。 ベア・ジョンソン氏の「ゼロウェイストホーム」を翻訳するなど、現在は翻訳家として活躍中。
1年間に出す燃えるゴミはなんと小瓶に一杯分程度だそうです!
田村さんは、“働きづめで疲弊している働き方”を変えたくてヨーロッパへ渡り、
「手を抜いているのに美味しいパンを作り」繁盛しているパン屋さんで勉強されたそうです。
現在は、ブーランジェリー・ドリアンという、“捨てないパン屋さん”として有名です。
お二人の対談を聞いて感じたことは、「できることを、楽しみながら」ごみの削減に 活かしているということ。 二人が口をそろえて仰っているのは「減らそうと思っていたわけではないのに、
楽しんでやっていたら結果としてごみが減っていた」ということです。 服部さんは、無理にごみをへらすのでなく、工夫することを楽しみながら
「捨てない暮らし」方を探していくということをモットーとされています。 そして、「これは必要」という固定観念から自由になると、快適な代替え方法が けっこう見つかると仰います。本当に必要な物だけを買うようにすると、家もすっきり、 お金も使わない、自由な暮らしが可能だそうです。 また、田村さんは、“楽しく働き、みんなが喜ぶ”やり方を考えたら、その答えは
『手抜き』だと気づいたそうです。 オーストリアのパン屋さんは、製法は手抜きであっても材料がベストであったため、
労働時間は少なく、それでもお客さんが喜んで買っていく。結果としてパンを捨てずに済む。 別に100点満点でなくても70点くらいでよいと考えると余裕がでるそうです。 また、お二人は海外在住の経験からこうも仰っています。服部さんは、
「もっと自分らしくいていい。日本社会では同調圧力が強いが、海外は多様性を大切に する文化。自分が信じる道を進むことが自分の生き方、そして環境問題へ取り組むスタンス に繋がった」と話され、田村さんは、「日本人は惜しい!と思った。 日本人は真面目なので職人の世界では尊敬されているものの、お客や社会の要望に必死に
応え過ぎてしまう。職人の自己満足を捨て、『1億人に嫌われても300人に喜んでもらえばよい』くらいでよい。もっと考えるゆとりを持てればより良い方向へ進むと思う」と仰います。 今の日本社会には、田村さんが仰るように、“ゆとりをもって、手を抜きながらも、
みんなが喜ぶ生き方”が必要なのかもしれません。そんなライフスタイルを楽しまれている 雰囲気がお二人の対談から如実に伝わる良い講座でした! 次回Part3“サステナブルなライフスタイル”の第一回は、11月24日(火)18:30~19:45。
『お花屋さんからみた「サステナブルなライフスタイル」』と題して、
株式会社LORANS.代表取締役の福寿満希氏にご登壇いただきます。
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