2021 09,21 13:47 |
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こんにちは!
関東地区チューターの古田崚馬です。
最近は窓を開けると、セミよりもコオロギの鳴き声の方が大きくなってきました。
秋が近づいてきましたね。肌寒い時間も増えてきました。体調管理には気をつけましょう! さて、2021年9月13日(月)に、第3回関東地区定例会が開催されました。
今月は初旬にオンラインでの合宿が開催され、また先週にはインドネシア交流会に
向けた勉強会もあり、メンバー同士が例月よりも頻繁に顔を合わせています。 その甲斐あってか、今月は先月よりも交流が活発になったような印象を受けました。 【第1部】認定NPO法人アサザ基金代表 飯島博 氏の講演 18:00〜19:00
アサザ基金は、霞ヶ浦をフィールドに市民型公共事業である「アサザプロジェクト」を 実施しており、かつてのCSOラーニング制度の受け入れ団体です。 アサザ基金、ラーニング生、及びそのOB・OGが協働で運営する耕作放棄地の田んぼ 「かっぱん田」を通して、SOMPO環境財団とは現在でも関わりがあります。 アサザプロジェクトでは、多様な主体をつなげながら、湖岸植生の復元、外来魚駆除、
耕作放棄された谷津田というかつての里山的環境の再生等に取り組んでいます。 飯島さんによると、この事業には次のような特徴があります。 第一に、中心に組織のないネットワークの構築。 従来の行政を中心としたピラミッド型ではなく、多様な主体が「場」を中心につながる ネットワーク型の社会の構築を目指しています。 第二に、自然保護ではなく価値創造による水源地の再生。
新しい人、モノ、カネの動きを作り出し、環境保全と地域活性化を同時に実現します。 例えば、谷津田を再生して作られた地酒が誕生しました。 第三に、子どもたちの総合学習との協働。
170校を超える小学校が参加し、自然再生事業やまちづくりの提案に流域の小学生が 参加します。これらは環境教育につながります。 このように、アサザプロジェクトは市民、NPO、行政など多様な主体が「場」でつながり、
自然保護に限らず、新たな価値の創造や持続可能な社会の構築を目指した取り組みです。 講演の中盤では飯島さんから次のような問題提起がありました。
「選択と集中から対話的分散への転換は可能か」
対話的分散とは、集約できず、資源化の対象外とされてきたモノやコトを結ぶ新たな概念です。 その概念を生かしたネットワークを作り、社会に新たな価値を浮上できないかということです。 飯島さんは、コロナ禍での集中化集約化による社会のリスクにも触れられ、これからの社会は 中心のない自然のネットワークに重なる人的社会的なネットワーク(対話的分散)に移行する べきであり、自然との共生こそが社会にイノベーションを生み出すのだとおっしゃいました。 つまり元々その地域に存在していた人々のつながり、自然のつながりに価値を見出す必要が あるということです。 この問いに答えはありません。
持続可能な社会の構築に向けて、極めて重要な問いであると考えます。 【第2部】交流会 19:00〜19:30
飯島さんの講演後は、ラーニング生同士での自由な交流会が開かれました。
今月は4、5人の少人数グループでの交流会。進行役やテーマがなく自由です。 私のグループでは、各自どんな活動をしているかを共有しながら、話は学生生活のことから
遠隔での作業の難しさ、英語学習の方法、アジア人差別の現状まで広がりました。グループ内で 海外の大学に進学した学生がいて、日本では分からない海外事情にみな興味津々でした。 また、遠隔での活動の難しさについては、モチベーションの維持や、専門用語が出てきた時に
職員にすぐに聞けないことなどが挙げられました。 悩みを共有でき、有意義な時間を過ごせたのではないでしょうか。 CSOラーニング制度はちょうど折り返しの地点に到達します。 活動に慣れてきて、自分たちの活動に関して他の学生に意見を求める現役生も出てきました。 とても理想的な横のつながりだと思います。 一方で思い通りに活動が出来ていないと感じる人もいます。こういう遠隔の活動は自主性が 大切だと考えます。対面で会う時は人と会うだけで何かしら刺激があるものですが、 遠隔の場合は緊張感が薄れ、自ら工夫をしなければ退屈なものになってしまいがちです。 会議の前にシャワーを浴び、着替えると集中しやすいでしょう。通信状況は自分でベストな 状態にしておきましょう。分からないことをすぐに調べやすいのはオンラインの利点です。 講演では話を聞くのは前提ですが、隙間時間に気になる点をサッと調べて一歩踏み込んだ 質問をしていた学生もいましたね。 財団の西脇さんも合宿でおっしゃいましたが、この活動を充実させるのも、退屈なものに させるのも自分次第です。 関東地区チューター
古田 崚馬
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